#9『無能なナナ』①~⑨ 原作:るーすぼーい 作画:古屋庵
『無能なナナ』①~⑨巻(既刊) 原作:るーすぼーい 作画:古屋庵
コミックスです。
推理要素があるので、ネタバレ配慮したいですが、気になる方はごめんなさい。
<あらすじ>裏表紙より引用
”人類の敵を殺せ!!
絶海の孤島にある学園。そこでは人類の敵に対抗すべく、若き能力者達が訓練に明け暮れていた。そして転校生の主人公も同様に「人類の敵抹殺」を胸に、行動を開始する・・・。想像をことごとく裏切る、正義と悪の知略サスペンス開幕!!”
すごく不穏な言葉が並んでる(笑)
<感想>
一話見たうえで読むか読まないか、判断すべき作品だと思います(途中切りはよくないです)。
そして、おもしろかったです。
まだ完結していないので、この先どうなるのかが楽しみな作品の一つです。
タイトルの「無能なナナ」からは、「だめだめな人間であるナナちゃんが一生懸命何かを頑張る話かな?グロそうな気もするな、今はいいや」と思ってしまいましたが、アニメを観たのをきっかけにハマってしまいました。
~表紙カバーについて~
自宅の本棚画像
白・黒・ピンクで繰り返される各巻数。
こういった色の循環みたいなの好きです。(『結界師』田辺イエロウ という漫画も黒・白の繰り返しで、好きでした。)
この感じだと、10月ごろ出版予定の10巻は白が基調ですかね。
~アニメの話~
アニメは原作に忠実な内容で、OPとEDから醸し出されている世界観がとてもいいです!ちなみにアニメで描かれている内容は、コミックスの5巻までだと思います。5巻途中くらいから続きが描かれている感じです。
アニメ二期も観てみたいなぁ。
おススメ:中学生~、
ジャンル:能力、推理、学園もの・・・
あぁ、デジタル版を貼り付けていますが、紙のものも現時点(2022/9/17)在庫あるようです。書店でも未完結作品なので置いてあるんじゃないかなぁ。間違えてたらごめんなさい。
アニメとその続きが読めるのは5巻~
ついでに10月出版予定の10巻も
#8『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』 辻村深月
『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』辻村美月(講談社)
ぐわっ。
浸食されるような読後感。
今まで読んだことのある辻村作品とは一線を画すような新しい作品
(著者の作品は出版順に読んだわけではないので、あくまでも自分が知っているものに限られますが)
<あらすじ>裏表紙より引用
”地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染の二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。”
<感想>
読後じりじりと捉えて離さないような、ドロドロ、だけでなく日の出のような少し晴れやかな気分も味わえる。
濃密な一冊でした。
正直中盤あたりくらいまでは、ただただこの話がどこへ着地するのかという不安感と、人の隠れていた本性が、どんどん明るみになっていくところが苦しかった。
友達といえど恋人といえど信用できない。
途中読むのをやめて積読にしようかなと何度か思いました。
それでも最後まで読んでしまった。
多分共感できる点がいくつかあったからだと思います。いい点も隠したくなるような本性も。
本書は幼馴染の友達が母親を殺して失踪。一番の親友である主人公が、友達や恋人などから話を聞きながら手掛かりを探していく形で進んでいきます。
・なぜ殺したのか
・なぜ逃げたのか
・今どこへいるのか などなど
基本的には動機の部分に焦点が当たる内容となっていると思います。
鍵となるテーマが主に二つあります。
一. 友情と嫉妬(特に女性の)
二. 家族(特に母親と娘)
自分はこの、母親と娘の描写に心掴まれちゃいました。
いい話でもないのに、涙がでてしまった。うう。
全て読み解けた自信は全くないので、読む人によって主旨は変わるかもしれません。
最後タイトルの意味が符合した瞬間は、ちょっと切ない。
この本のタイトルを見るたびに思い出す。
おススメ:どちらかというと女性、大学生~、娘
ジャンル:ミステリー(大きなくくりとして。ミステリー小説もいろんな内訳ありますが、自分はまだ知識がなくて・・・これでご勘弁です)
少し自己紹介
プロフィールを充実させていなかったので、少し更新したいと思います。
<自己紹介>
・年齢:20代(精神年齢は追いついていない。残念ながら)
・性別:黙秘
・職業:現在無職・・・(9/15時点)面接結果待ちです。
・経験職種(アルバイト含む。というかほとんどアルバイトです・・・。)
→コンビニ、お惣菜コーナー値札貼り付け、書店員(約4年、働いている期間自己最長)、その他諸々(また追々お話しできれば)
・趣味:本・漫画・アニメなどについてざっくばらんにみております。
→読書スタイルは感覚的な理解に留まっている状態です。
・ブログについて:主に本や漫画などについて書き続けていきたいです。
文章を練り合わせる力はないので、ここで少しでも上達できればと思っております。すごく邪心的かもしれませんが、収益化もほんの少し期待しております。。。
こんな人間ですが、無理のない範囲で続けてみるつもりです( ..)φ
よければ暇な時間にでも見てみてください。参考になるかは保証できませんが。
#7『パラダイス・ガーデンの喪失』 若竹七海
『パラダイス・ガーデンの喪失』若竹七海(光文社)
くくく(笑)
おもしろかったです!
本書はコロナウイルスが世界を席巻した現代が舞台。
くくっと笑える毒と、あらゆる意味で個性的な人々が、勝手気ままに動くユーモラスが絶妙に心地いい。
多分、コロナでステイホームのお供に、という意味もあって書いてくれた気がします。うん、多分・・・。
<あらすじ>(裏表紙より引用)
2020年秋、葉崎市の崖の上にある個人庭園〈パラダイス・ガーデン〉で、身元不明の老女の自殺死体が発見された。庭園のオーナー・兵藤房子は自殺幇助を疑われ、ささやかな彼女の暮らしは大きく乱される。葉崎署の二村貴美子警部補が捜査に乗り出すが、この事件をきっかけにそれぞれの人物が抱える綻びが連鎖しはじめ、葉崎市に隠されていた謎がモザイクのように浮かび上がっていく・・・・・・。
<感想>
読んだのは約1年前となります。
若竹作品新作出た!と文庫本の発売を待たず、単行本で購入しました。
伏線がパッチワークのように重なりあい、真実を浮き彫りにしていく。
パッチワークと犯罪を絡めた作品は初めて読みました。
加えて現代と同じく、コロナによるマスクやパーテーションという言葉が登場。新鮮でした。
コロナのカオス状態がここに残っております。
若竹作品によく登場するような、フリーランスで活動し生活している人に憧れます。
人間力があるといいますか・・・。そんな人に自分もなりたいなぁ。
おススメ:誰でも、
ジャンル:ミステリー、ブラックユーモアのような
シリーズものではありますが、特に続きという訳でもなく、単独作品として楽しめます。
装画の杉田比呂美さんの画も味がある。毎度。
#6『冷たい校舎の時は止まる』 辻村深月
タイトルどういう意味なんだろうか?と手に取った。
で、これが初めての辻村深月との出会いでした。
読み始めたら止まんなくなって、下巻を本屋まで急ぎ自転車で買いに行った思い出。
辻村美月先生デビュー作です。
<あらすじ>文庫本裏表紙より引用
「雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2カ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう。」
<感想>(若干ネタバレあるかもです。ふわっとしてます)
おもしろかったです。
数日間この世界に引き込まれてフラフラしてた気がします。
読んだのは大学生の時ですが、もっと早く出会っておけばよかったなと。そうすれば他の辻村作品とももっと早く出会えて、進路に影響しちゃったりしたかもと思いました。
雪が作中降っているんですが、頑張って読もうとせずとも、その雪景色が流れてくる感覚があります。
高校時代のあの灰色の不安定な風景がよみがえってくる。
本書は推理する一面も強く、誰が自殺してしまったのか、なぜ自分たちは不思議な力でもって閉じ込められているのか、などなどを考えながら徐々に明らかになるところがおもしろい。
ずっと雪が降るような寒い風景が浮かんでいた分、下巻のある部分では夏の風景を感じられたシーン。あの部分は印象に残っております。(中途半端なネタバレすみません)
魅力をあんまり伝えられた気はしませんが、登場人物の一人である榊先生とは実際に出会ってみたいなぁなんて思いました。
読んでから数年経っていることもあり、久々にパラパラとめくってみたら、結構忘れてしまっていましたが、おもしろかったという感覚は変わらず残っています。
おススメ:誰でも、学校の先生を志している方
ジャンル:ミステリー、青春
表紙の絵も好きです。
多分文庫本であれば書店にあるはずです。売り切れだとかなしいですが。
あと、おススメなのがコミカライズ版。もう出版社にも一部在庫がないものもあったけど(当時ほしくて確認した)、現在はどうだろう。電子であれば可能かな。コミカライズは『さよなら私のクラマー』や『四月は君の嘘』の新川直司先生が描いております。そしてこの作品がデビュー作となるようです。
自分は下記の巻だけ持っております。(他は当時探したけど在庫なかったので・・・。)
#5『さよなら私のクラマー』新川直司
『さよなら私のクラマー』①~⑭ 新川直司(講談社コミックス)
女子サッカーを題材とした漫画です。
①~⑭まで出版・完結しております。
作者の新川直司先生は、他に『四月は君の嘘』(講談社)などを出版しております。
<あらすじ>
なでしこジャパンがワールドカップで優勝後の、高校女子サッカー部が舞台。
弱小サッカー部のもとに、コーチとして元日本代表選手が赴任。
癖の強い新入生が入部したこともあり、少しずつ着実に強くなっていく物語。
<感想>(少しネタバレあります。ご注意)
おもしろかったです。
全巻もってます(なぜか①巻のみ行方不明だけど)。
大きなテーマとして、女子サッカー人気と衰退が節々から感じ取れました。
日本女子サッカーがワールドカップで優勝した数十年後には、あの頃の熱気は下火となっていることを踏まえて描かれています。
そんな中でも、主人公の恩田はただ楽しくサッカーをしたい!(のほほんと)という思いが強い高校生。そんな彼女が試合を通して、自らに責任を課そうとするシーン(⑫巻~)には、少し胸が苦しかったです。だからタイトルは「さよなら~」なのかなぁとか。
それはそれとして、スポーツ特有の熱気や戦略なんかがとてもおもしろい。
サッカーについてはほとんど詳しくないけど、時折結構詳しい解説が入ったりして、試合の面白みを感じ取れました。
登場人物もすごい。普通の高校生な部分とかっこいい部分があって、時々読み返しながら自分に取り込もうとしております(笑)
アニメ化もされた作品ですが、個人的にはアニメで描かれなかった⑥巻から面白さが加速します。
続編を是非期待しております。
ただ何となく「続きを見たいなら、今の女子サッカーをやっている子たちを見てみてほしい。そこに続きが描かれている」という思いもあるような気がしないでもない。(解釈違いならごめんなさい。作者さん)
おススメ:全員。誰でも、サッカーをやってない人も
ジャンル:スポーツ、サッカー、部活動
とりあえず、①のリンク張っておきます。
この巻からの内容特に好きです。
そして最終巻
あと主人公が高校生となるまえの中学生時代を舞台としたものもあります。本書とつながっている内容でもあります。新装版の方を上げておきます(2巻完結)。
こちらの2巻のみ紙版在庫がなかったです(2022/9/19追記)
電子書籍のものをリンクしております。
#4『海の見える街』 畑野智美
『海の見える街』畑野智美(講談社)
ずっと本棚に置いておきたい本の一つです。
図書館の司書さんが主な登場人物の作品。
あと、多分ジブリの『魔女の宅急便』の雰囲気ほんの少しするかも。タイトルにひきづられて。
<あらすじ>(裏表紙より参考)
海の見える市立図書館で働く男女の物語。
<感想>
タイトルからは図書館の司書が題材の一つに描かれてるとは分からないと思う。作者の畑野さんの作品いくつか読ませていただきましたが、職業を題材とした作品が多い気がする。だから同じ境遇や、その職業を物語形式でより真に迫って知ってみたいなというときは、畑野さんの作品に行きあたっております。
それはそれとして、
好きでしたぁ。あんまり恋愛小説は読まないけど、この作品においては自分と似たような人間を見つけられて、心が桃色になりました!
当時図書館司書の資格取得を目指していたこともあり、「こんな風になりたいなぁ」と動機付けの一つとして利用させていただきました。
あくまで自分が知っている範囲ですが、図書館の司書を題材とした物語の中で、一番好きな作品です。
おススメしたい人:図書館司書を志している人、居場所を求める大人の女性かな?
ジャンル:恋愛、青春、図書館、職業