タイトルどういう意味なんだろうか?と手に取った。
で、これが初めての辻村深月との出会いでした。
読み始めたら止まんなくなって、下巻を本屋まで急ぎ自転車で買いに行った思い出。
辻村美月先生デビュー作です。
<あらすじ>文庫本裏表紙より引用
「雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2カ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう。」
<感想>(若干ネタバレあるかもです。ふわっとしてます)
おもしろかったです。
数日間この世界に引き込まれてフラフラしてた気がします。
読んだのは大学生の時ですが、もっと早く出会っておけばよかったなと。そうすれば他の辻村作品とももっと早く出会えて、進路に影響しちゃったりしたかもと思いました。
雪が作中降っているんですが、頑張って読もうとせずとも、その雪景色が流れてくる感覚があります。
高校時代のあの灰色の不安定な風景がよみがえってくる。
本書は推理する一面も強く、誰が自殺してしまったのか、なぜ自分たちは不思議な力でもって閉じ込められているのか、などなどを考えながら徐々に明らかになるところがおもしろい。
ずっと雪が降るような寒い風景が浮かんでいた分、下巻のある部分では夏の風景を感じられたシーン。あの部分は印象に残っております。(中途半端なネタバレすみません)
魅力をあんまり伝えられた気はしませんが、登場人物の一人である榊先生とは実際に出会ってみたいなぁなんて思いました。
読んでから数年経っていることもあり、久々にパラパラとめくってみたら、結構忘れてしまっていましたが、おもしろかったという感覚は変わらず残っています。
おススメ:誰でも、学校の先生を志している方
ジャンル:ミステリー、青春
表紙の絵も好きです。
多分文庫本であれば書店にあるはずです。売り切れだとかなしいですが。
あと、おススメなのがコミカライズ版。もう出版社にも一部在庫がないものもあったけど(当時ほしくて確認した)、現在はどうだろう。電子であれば可能かな。コミカライズは『さよなら私のクラマー』や『四月は君の嘘』の新川直司先生が描いております。そしてこの作品がデビュー作となるようです。
自分は下記の巻だけ持っております。(他は当時探したけど在庫なかったので・・・。)