安寧の遅

なんでも。本・漫画についてが多いです。

#21『竜馬がゆく』 司馬遼太郎

最近キンモクセイのいい香りがしております。

秋ですね。もう冬の入り口な気もしますが。

 

と、話は一転。

アニメ『ゴールデンカムイ』4期のオープニング、すごくハマっております!

ゴールデンカムイオープニング公式ー


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どこもかしこもいいのですが、”誰が為に生き 誰が為に死す”という歌詞、歴史上の偉人たちの行動原理みたいなものを感じていいです。

 

と、歴史といえばということで今回は

竜馬がゆく』①~⑧ 司馬遼太郎文藝春秋

こちらの小説について簡単に!書いていきたいと!思います!

二巻だけ帯付き

 

<あらすじ>一巻裏表紙より引用

”「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と、勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。

かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。

竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く長篇小説全八冊。”

 

<感想>

大学生~フリーターの時期に読みました。

おもしろかったです。

昨今、坂本竜馬(龍馬ではなく作中の表記である竜馬で統一しておきます)が教科書から消える、という話題をよく聞いておりました。ですが昨今どころではなく、ゆとり世代である自分が小学生だった頃から、教科書では一文表記されているくらいの人だった気がします。

なので、世間や自分の父親が「竜馬、竜馬、竜馬」と言っている理由がよく分かりませんでした。加えて何をした人なのかもよく知らなかったので、西郷隆盛大久保利通の方がすごい気がすると、子どもの頃から思ったままでした。

 

~きっかけ~

本書との出会いは、父親に勧められたからです。

何かいい本はないか?と話題に困ったので聞いてみたところ、『竜馬がゆく』を挙げてきました。自分に坂本竜馬についての知識が乏しい自覚があったこと、学校という多くの人が学ぶ場で取り上げられていなかったので、自分で学んでいける・誰かに教えられるより自分の思いのまま学べるという天邪鬼思考もあり、ついに坂本竜馬を題材にした小説と邂逅を果たしました。

 

ここまで長々と読むきっかけを書きました。

ここから「坂本竜馬すごい!」と考えが変わると予想されると思います。

その通りです。

知らなかったことが恥ずかしいくらい、竜馬という人はもちろんですが、この時代を生きた人の熱量に飲み込まれそうでした。

色んな思いが湧き上がりました。

一番大きく感じたことは、形や思想は違えど何かのために生を賭して戦った人間たちの物語は、とても自分自身の土台が書き換えられるような大きな力を内包しているということ。

ときどき、何かよく分からない自分の内側が、ぐらぐらと揺れた気がしました。

 

~竜馬について~

坂本竜馬については、この時代にしては珍しい考えであったという「日本」というくくりで物事を考えていたんだなと知りました。その考えに至るまでの、竜馬の物事の考え方や行き詰ったときの、斬新ともとれるけれど案外根を張ったような考え方は参考になると思いました。

 

~竜馬の名言~

本書を読んで出会った一番好きな考え・名言があります。

「人生は一場の芝居だというが」

(一部略)

「芝居とちがう点が、大きくある。芝居の役者のばあいは、舞台は他人が作ってくれる。なまの人生は、自分で、自分のがらに適う舞台をこつこつ作って、そのうえで芝居をするのだ。他人が舞台を作ってくれやせぬ」

今自分は舞台をつくっているんだ。

どんな舞台にしようか、足場に何が必要か、上演日の目標はどうするか、などと行動指針の基礎的考えとして拝借しています。

(現時点で舞台をつくろうとしては、途中で放置・壊すのどちらかしか行えていない自分ですが)

 

ここまでつらつら書いてきましたが、大分内容を忘れてしまっています!

読んでいた時の昂ぶりや悲しみなどの感情は覚えています。

ですが竜馬が成しえたことを説明してみてといわれると、少し弱ってしまいます。

なので、本を引っ張り出して軽く見てみると、なぜか三巻だけふせんとペン書きがありました。

こういうのを見ると、「ああ、そうだった」という感じで思い出しやすかったです。

自分で本を所有するメリットですね。(すごく宣伝めいていますが)

三巻

~まとめ的感想~

最後、竜馬の最後、悲しかったです。

正直、坂本竜馬という人物は捉えようがなく、苦手だなと思う一面もありました。

でも、乙女姉さんとの一面からも分かる家族とのつながり。

岡田以蔵との接し方からのぞく優しさ。

無邪気なような親しみがあるような人柄。

色々と意見を聴いてみたくなる頼もしさなどなど。

その他いろんな竜馬の一面を物語を通して知ることができました。

なので、とても切なかった。

人は誰しも死んでしまうという事実を覆すことが出来ないけど、”どう生きるか?”という問いかけを常に感じました。

 

 

最後に

竜馬へ、さな子さんの方が自分は好きだよ。おりょうより、さな子だよぉ。ずっと待ち続けて亡くなっちゃったよ。おりょうもいいけどさぁ。自分はさな子さんだよ。そこはもっと気にかけてほしかったよぉ。

 

最後に+α

高知県行ってみたいです。勝手に好きになっています。歴史巡り等してみたいです。

 

おススメ:誰でも。

ジャンル:歴史・幕末~明治維新坂本竜馬が主人公の物語