#10『誰かが嘘をついている』 カレン・M・マクマナス
『誰かが嘘をついている』カレン・M・マクマナス(東京創元社)
ジュンク堂書店にて、
「あーミステリもの読みたい、今の気分的に海外ものかな、とりあえず東京創元社の棚見よう。それでいて新しい作者と出会いたい。」
とかなんとかブツブツ考えながら、タイトルを目で追っていくなかで、
「ムムッ、これはなんだ!」と手に取った小説。
タイトルが『誰かが嘘をついている』・・・。
いや推理小説なんだから、誰かは嘘つくもんなんじゃ?
加えて帯の「高校生5人と教師しかいない理科室での殺人!」という言葉に惹かれ、買っちゃいました!
長々とした経緯を読んでいただきありがとうございます。
<あらすじ>裏表紙より引用
”放課後の理科室で、5人の高校生がルール違反の罰で教師に作文を書かされていた。だが突然、生徒の1人サイモンが苦しみだし、病院搬送後に死亡する。検視の結果、警察は事件性があると判断した。サイモンは生徒のゴシップを暴くアプリを運営しており、ほかの4人は全員が彼に秘密を握られていたのだ。4人は順繰りに事件について語っていく。いったい、誰が何を隠しているのか?”
<感想>
おもしろかった!
好きな作品の1つです。
ただ、好みは分かれるようで、比較的若年層の読者が多いイメージです。
『ニューヨーク・タイムズ』YA部門のベストセラーリストに60週ランクイン(東京創元社公式サイトより)したようです。
事件現場に居合わせた4人の高校生それぞれの視点から、事件や人物評価などについて語られている。そのためか第三者の客観的視点がない。けれども、それぞれの視点で語られていることが、正直なものなので、なんだか親近感が湧いてきてしまっていた。
一冊で完結する物語ですが、つづきとなる作品も出ているようです。まだ日本では出版されていないので、発売を期待しております。
~海外小説の学生~
海外の高校生ってちょっとかっこいい。
本書だとアメリカの高校生ということになるけど、大学の準備のためにいろんな書類をテキパキとこなす姿とか、大人になるために自分を振り返りつつ、何が自分にあっているかを考える場面とか・・・。悩みもやっていることも日本と同じように思うけど、”自分が自分自身のために”という意識が強い気がする。
うん、ちょっと憧れる。
おススメ:高校生~
ジャンル:ミステリー、学校、海外